請戸漁港からF1
3月11日は東日本大震災から9年。
福島第一原子力発電所の事故からも9年が経ちます。
原発事故での放射能の拡散。
目に見えない放射能で汚染された相双地区。
そんな中、常磐線が3月14日に全線開通します。
大野・双葉・夜ノ森の駅が新築されたました。
浪江・富岡間が開通します。
これで常磐線は仙台〜上野間が全線で開通します。
しかし、試運転した列車床下に設置された外気取入れ口のフィルターの放射性物質を含むチリは1kg
当たり2350ベルレルのセシウム137が検出されました。
これは通常運行の車両より23倍も高い数値です。
動労水戸が明らかにしました。
かなり対数時に思われます。
常磐線も全線開通しますが内情はどうなっているのでしょうか?
東日本大震災から9年が経ちます。東北地方は復興が進んだ!
未曾有の大震災から9年となりました。
東北地方のかなりの場所で復興が実感されていると思います。
住宅地の整備・復興住宅の建設・防潮堤のかさ上げなどが行なわれて来ました。
この9年間でインフラの整備は充分行われてきたと思います。
岩手・宮城の両県はほぼ万全の復興が行われてきたような気がします。
しかし、福島はどうなのでしょうか?
放射能に汚染された福島第一原子力発電所の周辺地区はまだ帰還困難区域です。
福島第一原子力発電所のある福島県双葉郡の大部分は避難指示が出たままです。
政府は3月4日福島県双葉町の全域に出ていた避難指示の一部を駅周辺に限り解除しました。
翌5日には、大熊町の一部地域も解除しました。
続いて10には富岡町の夜ノ森駅周辺も一部解除されました。
(3月末には桜が満開の予想!)
常磐線の全線開通の為の一部解除です。
福島も復興しましたよと言うアピールですね!
オリンピックの聖火リレーは福島県のJヴィレッジからのスタートになります。
復興五輪を掲げる日本政府は福島が復興したことを世界にアピールしたいのです。
そのため、各駅周辺だけを早めに除染したのではないでしょうか?
常磐線の全線開通が目的のように思えます。
原発の工事関係者は通勤に使え通勤ラッシュもいくらか緩和されるかもしれません。
福島県相双地区はどうなっているのでしょうか?
Photo by K.Shindo
河津桜が咲き常磐線の全線開通を待つ大野駅。
Photo by K.Shindo
JR常磐線の新設した線路。
Photo by K.Shindo
住宅外観・内部の様子。
Photo by K.Shindo
駅前の道路以外の場所は立ち入り禁止でフェンスで囲まれています。
こんな状況が福島県双葉郡の現状です。
住民は家の中には入れません。
許可がいります。自分の家なのに・・・
駅前だけ・それも道路だけの避難指示解除!
帰還困難区域での一部で避難指示解除。
何のための指示解除なのか疑問に思われます。
オリンピックの聖火をJR常磐線で運ぶための解除かもしれません。
政府は東京オリンピックを復興五輪と位置づけしています。
浪江町は当初聖火リレーコース選定にあたり現状を把握してもらう場所を選びました。
しかし却下されたみたいです。
政府主導でコースも変えられたみたいです。
浪江町には水素製造拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」が新設されました。
太陽光パネルで発電した電力で水を電気分解し水素を製造する装置です。
究極のエコエネルギーです。
ここで製造された水素の一部を東京五輪の聖火台や聖火リレー用トーチに使用するみたいです。
安倍首相のしたたかな考えでもあります。
こんなエコ装置を製造し福島が復興していますというアピールに使うみたいです。
目に見えない放射能の拡散の現状は?
Photo by K.Shindo
人の全くいない町内。
Photo by K.Shindo
9年前の3月11日がそのまま残る双葉北小学校。
Photo by K.Shindo
現在の放射線量。(先週3月5日)
帰還困難区域の一部解除はしましたが住民は全くいません。
工事関係者の人影だけが見える福島県双葉郡の現状です。
3年後をめどに常磐線の駅周辺の除染をし、住民が戻れる状況にするみたいです。
全く住民無視の対応のように思えます。
目に見えない原発事故の放射能。
JR常磐線は全線で開通するが乗客は工事関係者だけ?
そんな福島県民が復興五輪なんて考えるはずはないのではないでしょうか!
まとめ
福島の復興なくして東日本大震災の復興はありません。
人の住めない福島県双葉郡。
東日本大震災後の双葉郡は全く人が入ることができませんでした。
住宅も店舗も9年前の3月11日のままで時間が止まっています。
駅に通じる道路の完成はしたが、バリケードで封鎖された住宅・商店街。
住民不在の復興はありえません。
原発の廃炉作業・国際研究産業都市構想に基づく道路建設。
除染はされたがまだまだ高い放射線量。
場所によって異なる放射線量。
帰還困難区域は以前よりもかなり減ったがまだ残っています。
双葉郡全域を除染することはかなりの人も必要です。
廃炉作業も40年と言われていますがもう9年たちました。
目に見えない放射能が復興の妨げをします。
双葉郡の住民も9年がたち各所での生活基盤も整ってきているはずです。
このままでは住民不在の復興が進むだけではないでしょうか?
帰還困難区域からの脱却。
早急な除染作業による避難指示解除!
そんな双葉郡の未来を見つめて行きたいと思います。
写真協力:新藤健一